ふつうじゃなくても生きられるか

病んでる日記・ASDで双極性障害の人が日々考えること

荒んだ心にしみるフィギュアスケート

朝から夕方までずっと不調でした

外に出たらなんとなくクリスマスな雰囲気が強いんですよ

ケーキ屋さんの紙袋を持って歩く人をたくさん見かけたり、楽しそうにしている人たちがみんなお休みとクリスマスに浮かれているように感じて、私の心は荒れた

毎年のことです

ケーキを売る立場でないときはクリスマスを楽しめないもんです

だからいいんだ、これは毎年のことだと引きこもることにした

 

17時からは全日本フィギュアの男子フリーの中継があったので、そこにすべてをかけていたとも言う

正直昼間はしんどくて見るのやめるかとまで思ったが、毎年この季節を乗り切るために必要なのは全日本フィギュアなのである

クリスマスにはごちそうじゃなくてスケートを与えてください

 

前半グループはウォーミングアップ的な感じでゆったりと見て、後半グループからアクセルべた踏みで臨んだ

誰を見ても思い入れがあるのです

岡山というのは案外フィギュアスケート選手を輩出している県なので(通年使用できるスケートリンクが複数あります)、地元ゆかりの選手は毎年全日本フィギュアで見られるのを楽しみにしている

競技なのでいつかは引退するわけで、今年で最後だっていう櫛田一樹くんは特に熱を入れて見てしまいましたね

それが後半グループのトップバッターだったのでそりゃあアクセル全開になるってもんよ

櫛田くん、パーフェクトというわけにはいかなかったけど、納得して笑顔で終われる演技ができたので一安心である

なによりフリーに進めていてよかったし、繊細かつ力強い表現を見せてくれて嬉しかった

 

20歳や21歳の伸び盛りの選手たちが自己ベストを出してどんどん上位に迫っていって、私の心は草太くんなんとかがんばってくれという気持ちでいっぱいになり、最終グループが始まる前には一回窒息しかけた

呼吸しろ

今シーズンの草太くんの自己ベストを考えると、それを大幅に上回る得点を出さないとショートで7位や8位だった選手にも追い抜かれる可能性があって、ドキドキもドキドキであった

そして最終グループの6人はみんな本当に素晴らしい演技をした

大きなミスをする選手はいなくて、全日本にかける思いが凄まじい集中力となって演技で発揮されていく様をありありと目にしている感覚になった

草太くんは最後から2番目で、前の鍵山優真くんもとても良い演技をしたからその流れにどうにかして乗ってくれと願った

冒頭の3本の4回転ジャンプは失敗する気配がなかったので決まったときには、よし!あとはアクセル!って思って、トリプルアクセルを跳ぶ前は脚が震えた(なんでお前が?)

1本目のアクセルを決めてやったー!もう1本ってなり、後半のアクセルも決まって本人ガッツポーズをして、ああこれで大丈夫だって思った

やっとショートもフリーもそろえた完璧な山本草太が完成したってすごく嬉しくなった

大丈夫だって思った通りに残りの2本のジャンプも決めて、スピンもステップも最高評価を揃えて、解説の本田武史さんには「イナバウアーやイーグルで魅せられる選手です」とほめていただき、ああファン冥利に尽きると感激

演技後の笑顔も少し涙が潤んでいるような表情もすべてこれまでの努力や苦労を物語っているようで、感動しちゃった

泣いた

得点は驚きの192点台をマークして、10回目の出場にして初めてのメダル獲得

銅メダルおめでとう!

ショートを2位で折り返して表彰台に立ってほしいと願っていたら、草太くんの努力と集中力で叶えてくれた

本当におめでとう

 

夢中で見ておりまして興奮冷めやらぬ状態でブログを書き殴りましたけれど、荒んでいた心はどこへ行ったのやらという現在であります

すごく好きなものがあるというのは楽しいんだなって改めて思う

沈んだり落ちたりするけど好きなものは変わらず愛していたいなあ、そんな夜